富山県 IoT推進コンソーシアム 令和元年度ワークショップ プレセミナーを開催しました

当社では富山県IoT推進コンソーシアム令和元年度のワークショップを運営しています。10月4日(金)に開催されました、ワークショッププレセミナーの様子を紹介致します。

特に、IoTの先行導入企業として株式会社桑山 取締役の堀様より、導入事例の紹介や苦労した点、これから参入する方への助言などを具体的にいただきました。当日参加いただけなかった方にもヒントになる部分があると思いますので、これについて、本ブログでも堀様よりお話いただいた内容を抜粋し、紹介したいと思います。

プレセミナー開催概要を要約しました

当日の内容

0.開場・受付開始

1.武末さん挨拶

2.全体イントロダクション

3.今年度のIoTワークショップについてのご説明

4.ワークショップ参加企業の先行事例紹介(株式会社桑山 取締役 堀 氏)

5.質疑応答

6.次回の予定

ワークショップ参加企業の先行事例紹介

1.株式会社桑山の事業紹介

  • 設立49年、本社上野にある
  • 資本金1億円の会社
  • 経営陣が会社を買収、ファミリーカンパニー
  • 売上は製造メーカーとしては日本一300億強
  • 海外に生産拠点を構える(中国2工場、タイに1工場)
  • OEMがほとんどだが、各種コンテストに応募し、ジュエリー対象やアメリカ香港で受賞している
  • デザインだけではなく、製造工程や技術も評価された(マニュファクチャー・オブ・ザ・イヤー:HONG KONG JEWELLERY & GEM FAIR / JNAアワード)

2.どのような生産体制か

  • 婚約指輪はCNCで作っている、前加工は旋盤、ダイヤモンドのツールで仕上げる
  • 最終仕上げだけは人が行う
  • ネックレスのチェーンは完全にアナログ、NCも何もない、このデータをどう取るかを昨年WSで議論した
  • アナログをデジタルに変換する装置をいま作っている
  • 中国とタイに工場がある
  • 1200名くらいの規模の会社、全体で1500人規模
  • 富山が基幹工場、順次タイ、中国に広げたいと思っている
  • 3Dで設計、宝飾業界専用のCAD
  • 指輪も強度が必要なのであらかじめシミュレーションする
  • コンテストに出すようなものは、自然の葉っぱをモデリングし、ダイレクトでつくり、最後は手で仕上げる

3.IoT導入の目的と進め方

  • 最初は稼働状況が把握できなかったが、リアルタイムで手元で見れない稼働状況の「見える化」からIoT化は始まった
  • データ解析や工程同期を行いたい、トレースはできるが、完全同期ができてない
  • まずは「見える化」、CNC旋盤のデータを見たら、ほとんど稼働していなくて愕然とした
  • なぜ止まっているのか、指示の仕方、材料の流し方、運用を考えてやっているのかと考えさせられた

4.昨年度の取り組み

  • ネックレスチェーンは全部アナログ
  • パトライトも無いような環境で稼働状況のデータをどうやって取るか悩んだ
  • 1回稼働すると長いもので2日ほど動きっぱなしのアナログ機械をどうデジタル化するか
  • チェーンが編まれると重量が変化する、そこでデジタル天秤を使って利用すればどうかと考えた
  • 富山県の補助金の利用ということで今回申請し、採択

5.IoTのゴール

  • 最終ゴールは全工程の「見える化」と生産管理システムとの同期
  • さらに富山でできたことを、海外へどう展開するか
  • 商品のIoT化、指輪にNFCを埋め込んで鍵の代わりにするとか
  • 専門知識を持った学生と意見交換など行い、いかにファッショナブルな指輪に埋め込むか議論

6.製造工程とIoTの進捗状況

  • ソフト(見える化)について、ファナックのITリンクを買って、生産技術者と社内のシステムと同期させた
  • 今後は、不稼働時の分析をバーコードと組み合わせて行っていく
  • 編み機は常時30台動いている、MAX300台くらい、ジグの摩耗交換など行うが、基本は固定
  • 材料のINとOUTは全部数字を取っているが、作業工程とリンクできてないのが問題
  • 現状の問題点(As-Is)を去年出した、パトランプも無いので、稼働も完了もエラーもわからない
  • 多品種扱うため、KPIは加工重量とし、どのくらい止まっていたか1時間当たりの仕事量を計測する
  • 非常に高価なものなので、在庫を最小にしたい
  • ありたい姿(ToーBe)
    • どれが動いているか
    • 基幹システムと連動

7.これから参加される方へ、堀様からのアドバイス

  • ワークショップは4回では足らないが、やってると楽しい
  • 機械にセンサーをつけるのではなく、風袋(ふうたい:包装)をIoT化
  • 300台全部にセンサーをつけるのはコストもかかるしナンセンス
  • 最終的には基幹システムと連動してはじめて価値がある、アナログ機械からどうデータを取り出すか
  • いきなり大きな予算をかけずに10万円でIoT、県立大の岩本先生も参加される
  • 留意点としては、まずはやってみるの精神、楽しくやっているとアイディアも出てくる
  • 成果を最初から期待しても何も始まらない、面白いことを実感する、CNC旋盤動いてないことを「見える化」できたことがうれしかったし、改善意欲が現場に沸いてくる
  • データが出てきて手に入ると、信用できるようになる
  • いかにコストを下げるかを考えればよい
  • 故障予知はデータサイエンティストがいないとできない、大企業にまかせて、普及されたものを導入する
  • 生産管理システムと連動させる、コーセルさんが進んでいるが、その日の計画に対してエクセルで現場ごとに見れる

質疑応答

1:メンバーをどうやって集めたか

  • 最初3人くらい、協力的というかやらざるを得ない

2:実際に動き出されて成果が見えるまでどのくらいかかったか

  • 時間は必要、去年WSに出てようやく今機械を作ろうという感じ、やっぱり1年かかる

  • 世の中にないもの、一から作るしかない

  • 補助金の申請もある

3:ファナックから乗り換えるのか、判断しながら買っているか

  • 分析のためにはシステムがいる
  • 取り出し口はITリンクだが、分析には他のものを作る
  • 問題はファナックはできるが他の機械では難儀する場合もある

4:費用対効果をどうやって経営陣に説明するか

  • とにかくやってみる、20万くらいだったら予算的にもできると思う
  • (私見だが)成果はでなくてもいいじゃないと思う
  • 私の場合は取締役なので社長にいってやる、もちろん根回しとして本社で役員もいる前でIoTに関するセミナーを開催するなどしている

5:普段の業務とIoTの業務、両方発生するのか

  • 生産技術が主体、生産管理システムを自分たちで作る人材もいる
  • 現場にこれもやれ、あれもやれと言ってもできない、生産技術や電気屋、ソフトがわかる人、最低3人くらい必要、だからワークショップに来て専門家の力を借りる

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です